東都紙器では、2016年に経営力向上計画の認定を受けました。計画では品質向上と生産性向上の取り組みの一環として、製造会議の開催を盛り込んでいます。
そこで、今年から社員全員が参加する製造会議を月一回開催することになりました。
製造会議の様子
製造会議の目的とは?
製造会議の目的は、社員に品質向上及び生産性向上の意識を持ってもらうことです。
現状、化粧箱の業界は景気が思わしくないのですが、ありがたいことに東都紙器では多くのご注文をいただいています。
いただいた注文に応えるために、社員の意識を改革してより柔軟で迅速な生産体制を整える必要があると感じました。
そこで製造会議を開き、生産現場では一日にいくら売上をあげているか、その売上で社員の給料を始めとした各種コストをまかなえているのか、といった売上や原価の実績を社員に公開しました。
中小・零細企業では通常業績を社員に公開することはありません。しかし、さまざまな勉強会へ参加し、企業の取り組みを勉強した中で、あえて業績を公開することで社員の意識を変えることができるのではないかと考えるようになりました。
製造会議で話し合ったこと
現在の生産性について共有した後、何をすればよいかを話し合いました。
話し合って収穫があったのは、全体の工程からひとつひとつの業務を全員で検証して、どこに無駄があるのか?ということを明確にできたということです。
明らかになったのは、貼り加工の機械を最新式にしたものの、前後の工程が追い付かず、全体的なパフォーマンスが上がりにくかったということでした。
そこで、「作業分担をどのように分担したらもっと効率が上がるのか?」という点についてみんなでアイデアを出し合いました。
社員のなかからは人員が足りないという声もありましたが、必要な環境づくりは会社で行うとともに、まずは社員でできることをやっていこうということになりました。
製造会議で得られた効果
まだ定例化してから間もないため、目に見えた効果は期待していませんでしたが、滞っていた作業を、別工程の人が進んでやったり、分担しなおしたりする自発的な動きがでてきて、生産性が改善しつつあります。
意識を変えていくには時間がかかりますが、具体的な数値をもとに品質向上と生産性向上に向けて改善を続けていきたいと思います。
お客様の要望にさらに柔軟にお応えできるように、これからも進化を続けてまいります。今後の東都紙器にご期待ください!